StudioASPが取材した音楽スタジオ・インタビュー特集(全66回・2014年3月〜2019年10月)のアーカイブです。掲載情報は取材当時のものです。

音楽スタジオファイル Vol.4

2021年6月をもって、MHSのスタジオ業務は終了しました

Mega Hyper Studio 狛江・二子玉川

Mega Hyper Studio について
狛江と二子玉川を拠点とするレコーディング&リハーサルスタジオ。狛江スタジオは、ライブ感のある部屋鳴りを活かしたドラムをはじめ楽器類のレコーディングとしての利用をメインに、リハーサルスタジオやロビーでのセッションライブも開催。二子玉川のスタジオ(StudioYellow Moon)では最新のProToolsと多数のプラグインを駆使したスタジオで、ボーカル録りやミックス/マスタリングを専門としている。
Mega Hyper Studio へのお問い合わせ
Mega Hyper Studio 公式サイト
東京都狛江市岩戸北1-10-6甲武ビルB1F
TEL 03-3489-4899
リハーサル貸出時間 11:00〜26:00

Studio Yellow Moon 世田谷区岡本2-3-29
電話受付はMega Hyper Studio(狛江)にて
メガハイパースタジオ

音楽スタジオの中の人に話を聞いてみた〜 [Closed] Mega Hyper Studio 編

このコーナーは音楽スタジオでミュージシャンをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして、色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。

レコーディング&ミキシングエンジニア 松金昭治 氏

1975年生まれ。茨城県出身。レコーディング・ミックスエンジニアとして(株)Mega Hyper Soundに所属。生楽器本来の鳴りを大切にしながら、幅広いサウンドつくりを得意とする。これまでにABNORMALS、ARTEMA、快進のICHIGEKI、MADBEAVERS、流田Project、グレート義太夫、The Collectors、ザ☆メンテナンスなどをはじめ数多くのアーティストを手掛ける。

今日はレコーディング・リハーサル、そしてセッションライブなども開催されているという狛江メガハイパースタジオ(以下: MHS)の、エンジニアの松金さんとスタッフのMasatoさんにお話を伺いたいと思います。

松金&Masatoよろしくお願いします。

まずは恒例の質問になりますが、松金さんがエンジニアになった経緯を聞かせてください。

松金よくある感じで「ミュージシャンあがり」です(笑)。もともと僕は北関東の田舎者なんですが、中学生くらいからバンドを始めて、バンドのデモテープ作りにハマった宅録マニアでした。

懐かしい。僕もやりました(笑)。

松金当時はまだカセットテープしかなかったので、ひたすら重ね録りをしていたんですが、そんなときにMTRというものが発売されて「こんな便利なものが出て来たのか!」と衝撃を覚えましたね。その後、基本的には音楽で食べていこうと思ったんですけど、高校卒業の時期も重なり進路の問題もあった時だったんです。ちょうど専門学 校の雑誌をみていたときに、レコーディングという仕事があることを知りました。MTRどころか、ここ(MHS)にあるようなデッカい卓(ミキシングコンソール)があることも知り 「まさにここだ!」ということでその専門学校に入ったんです。

上京のきっかけですね。

松金18才で上京したときは、まだミュージシャン(ヴィジュアル系)をしていて、金とか緑の髪だったので仕事が肉体労働とかしかなかったんですが、やはり自分のバンドの為にも音楽関係の仕事がしたい、とスタジオを探し歩き、ここで雇ってもらうことになりました。

ということはMHS一筋ということになりますね。

松金そのころ親会社は別会社だったんですけどね。今はそこから三代目くらいの会社になっています。当時はまだアナログのテープで8〜16チャンネルくらいの録音機材だったのですが、宅録機材との音の違いにものすごく衝撃を受けました。スタジオが使えるし、色んなことを教えてもらって、最初の一年は自分のバンドを中心に録っていたんです。仕事というより遊びとしてやっていました(笑)。

ある意味パラダイス的な環境ですね(笑)。

レコーディング前日、メインのエンジニアが謎の失踪。そこで「僕にやらせてください」と挙手をしたのがエンジニアデビュー。

松金毎晩毎晩、朝方までそんな作業をしていて一年くらいたった時の事ですが、ある日メインのエンジニアさんが失踪してしまったんです。でも、次の日にはセッションのレコーディングが入っているという状態だったんで、会社から別のスタッフを派遣で呼ぶかという状況になっていました。そこで「僕にやらせてください」と挙手をしてOKを貰いました。その時が正式なエンジニアデビューということになります。

かなり若くしてデビュー、チャンスはどこにあるかわかりませんね!しかしメインのエンジニアさんはなぜ失踪したのですか?

松金詳しくはわからない、とういうか話せない内容ですね(笑)。でも自分にとっては願ってもないチャンスでした。バンドはその後2年くらい続けていて、どうにも目が出ない状況だったのですがレコーディングの仕事は日々増えていったんですね。それで、自分の道はバンドでなくエンジニアだったのかなと思うようになり、それから今に至るって感じです。

仕事のオファーが増えた、ということは間違いなく向いているんだと思います。さて、エンジニアさんに共通してお聞きしたいことがあるのですが、エンジニリングというのは「人の作品 を扱うデリケートな干渉作業」だと思うのですが、その作業に対する立ち位置や心境などを聞かせてもらえますか?

松金どんなジャン ルであっても、曲作りがありアレンジがあり、リズムやメロディーを作っていきます。そこは共通したとこだし、楽器を扱うということにはおいてはすべて同じ だと思うんです。当然それらの楽器を綺麗に録れば作品のクオリティーもあがりますから、音質作りという部分でモチベーションを上げられますね。

仕上がりの方向性などはどのように決めていくのでしょう?

松金音楽性や方向性についてはアーティストさんやレーベルディレクターさんと話しあって進めていく場合もありますが、うちのように小さいスタジオの場合では、メーカーさんやディレクターさんが入ってこないことも多数あります。そういう場合は、自分もバンドをやってきた自負がありますから、作品をパワーアップさせるためにエンジニアリングだけじゃない部分で協力するということに自信を持ってやってきています。心のどこかではまだミュージシャンなんですね。

エンジニアリングはもちろん、アーティストのハートの部分(=モチベーション的)のサポートも気にかけています。

エンジニアリングだけじゃない部分とは?

松金僕の信条として「お客さんに絶対に納得してもらうような仕事をする」、「押し付けがましいことをしない」というのがあるんです。というのは、僕がミュージシャンとしてやっていた時には傲慢なエンジニアさんなどもいて「やりづらいなぁ」と感じていた経験があったからなんです。例えば、僕がまだ20才くらいの時、大きなスタジオでレコーディングするときに委縮しちゃった事があったのですが、そんな僕たちに対して何のケアも無かったことがあったんです。ひょっとしたら事務的に仕事をしていただけかもしれませんが、それでも自分がそう思ったのは間違いないので、そんな経験を活かして、ハートの部分=モチベーション的なところに気を付けるようにしています。それはMHSの会社としての信条でもありますね。

アーティストにとっては最高の女房役です。さて話は少し変わりますが、松金さんから見て、今現在の音楽シーンはどのような道のりや変化をしているように思われますか?

松金ビジネス的な視点を置いといて言わせてもらいますが、まず僕たちのお客さんはミュージシャンなんですが、そのミュージシャン達が「配信だから音質良くなくてもいいや」となると世も末だと思うのですが、僕の周りで仕事をしているアーティストやミュージシャンは、モノつくりに関しては「良いものを良い音で」というスタンスなので音楽に対するアプローチは昔と変わっていないと思います。ミュージシャンがカッコいい音楽を作りたいと思っている間は音楽業界も大丈夫だと思っています。

厳しい状況になったからこそ、続けられない人はすぐ辞められるという状態でもありますよね。白黒つけやすいのかもしれません。

松金それはありますね。本当に音楽をやりたい人が残っていくんでしょう。

そんな中、これから未来に向かっていく若いアーティスト達に向けてレコーディングのコツやアドバイスなどを頂戴したいです。

松金僕が録音を始めた頃は、先程言ったようにテープのMTRなどでしたので、トライ&エラーの連続で、失敗したら最初から最後まで録り直しというのが普通でしたからね。そう思うと昔の方がミュージシャンをパワーアップさせる現場だったなとは思います。ただ、いま僕が作業するときには、若いミュージシャンには時間が許す限り、やりたいだけ何回も録らせてあげています。やりたいだけやらせると、そこで自分のOKラインというのを覚えてきますから。でも、そんな中でも「一発で全部録る!」っていうミュージシャンもいます。そういうミュージシャンやバンドなどは、その時上手くいかなくても、次の作品でものすごくレベルアップしてたりするんですよね。なのでやっぱり「便利な機材に頼るな!」ってことです(笑)。

やはり一発で録り通す意気込みは重要なのですね。

松金ですね。思う様な完璧なものは出来ないかも知れませんが、それでもトライせよ!ってことです。

なるほど。他にもミュージシャン同士やバンド内で完璧さを求めるあまりに、OKテイクを見逃してしまうこともあると思います。そんな時はエンジニアさんとしてどのように進めていくのでしょうか?

松金確かにそういうパターンも多々ありますね。そういう時は空気を読みながら客観的なラインを提供しています。

上から目線や押しつけはしたくない主義。エンジニアとしてだけではなく、リスナーとして同一目線でアドバイスしています。

客観的というと?

松金エンジニアとしてではなく、リスナーとして聴いて、その時カッコいいと思うテイクがあればその旨を伝えています。上から目線や押しつけはしたくない主義なので、あくまで同一目線で「こっちの方が、より良いんじゃない!?」という感じでアドバイスしたりしています。もしくはゴリ押しで「僕が感動した」と伝えたりもします。本当に感動する時ってあるんですよ。ほんのちょっとのワンテイクに鳥肌が立ったり、一フレーズの歌に不意に涙が流れたりとかもあるんです。

そういう重大な場面って本人達が気付いてない時もありそうですね?

松金そうですね。なので、その何気ないと思えるフレーズが、ここにいる僕を感動させてくれたって事実を伝えるようにしています。もちろん逆もしかりです。これじゃ感動できないというテイクも伝えますよ。

それでも、時には大変な現場もありそうですね。

松金記事に出来ないのもありますが、出来そうな範囲で言うなら、とあるお客さんが僕のミックスにどうしても納得いかないと言われたことがあるんですが、さっきも言ったように「お客さんが納得してくれるまで絶対にやめない」という信条があるので、出来上がるのに結局丸二日間近くかかったというのがあります。

ノンストップで(笑)!? それは正常な判断出来るんですか?

松金出来ないですね。後半はお互い意地の張り合いです(笑)!

決着はついたのですか(笑)?

松金最終的には納得していただきましたよ。今だったら一回寝てからやりましょうと言えますが、当時は25才くらいで若かったのでとことんやってしまったんですね。

意図せずアバンギャルドな作品になってそう(笑)。さて次の質問ですが、ロビーのモニターにライブ映像などが流れておますが、最近だとMasatoさんがドラムをたたいているABNORMALSのライブDVD(※編 2014年5月リリース"LIVE HOLY BLIND")も録音するなど、ライブレコーディングもされてるようですね。

松金うちの特徴としてライブレコーディングにも力をいれています。モービル設備(ミックス卓が設備されているレコーディング車両)が整っているレコーディングサービスと同等の物を低価格で提供したいというが事の始まりです。Pro Tools一式を持ち込んで現場の音を高音質で録るというサービスです。

Masato映像作品を作るときやライブ盤の作品をつくるとき、CDのカップリングにいれたりですよね。

松金そうそう。今は映像の需要が多くなっているので、その用途に合わせたサウンドを録れるようにしています。

映像・撮影のチームは別にいるのですか?

松金うちが提携しているとこもありますし、お客さんが用意した映像チームと一緒にやることもあります。クオリティーと値段を照らし合わせたら都内でもかなりのものだと思いますよ。いうなればライブレコーディングっていうのは、さっき言った一発録りレコーディングの追及版ってことですからね。ライブ録音の発売を真剣に考えるなら、ものすごく練習もしなければいけないし、ステージの見せ方もいろいろシミュレーションすることになるので、バンドにとって良い事だと思います。

いやあ、緊張しそうだ(笑)。

Masato実際めちゃめちゃ緊張しますよ(笑)。

松金まあライブ録音も直すことは出来るんですけどね。ボーカルを丸々全部差し替えちゃう様なアーティストの方もいますし(笑)。でも、そんな直しまくったサウンドを聞いてリスナーはどう思うんでしょうね?僕は、歌の一部歌詞がすっとんでしまっている様なライブ映像を見ると、このご時世に修正を入れないミュージシャン魂を垣間みられて「よりかっこ良い」と思ってしまいます。これは主観なので決して無理強いはしませんが。

MHS主催のセッションイベントも開催。ロビーで飲んで食べているだけでもOKなアットホームなスタジオです。

それはそれで、ある意味覚悟いりますね(笑)。そういえばライブと言えば、ここのロビーでセッションライブなどもされていますよね?MHS主催なのでしょうか?

MasatoSession Nightですね。MHS主催で開催しています。みんなを集めてワイワイやりたいっていうのが発端ですけど、もう20回くらいになるのかな!? 一年半くらい続けています。

入り口を兼ねたロビーですが苦情など来ませんか?

Masato早い時間内で終わらせるようにしているんで、今のところ大丈夫ですね。当店のお客様にも面白そうな事やってるなってご理解頂いてます(笑)。元々ロビーでは音が大きくないバンドや弾き語りのライブ自体はやっていたんです。そういったセッションが過激化したのが最近のSessio nNightですね。ロビーなのに大山倍達(空手家・極真空手十段)みたいな音でドラムたたいてる人もいますけど(笑)。こんな事やっていても許して下さるお客様には本当に感謝です。

セックスマシンガンズのSHINGO☆(しんごすたー)さんも来ていたようですね?

MasatoSHINGO☆さんは、セックスマシンガンズのANCHANGさんとやっている別プロジェクト「ザ☆メンテナンス」というバンドで、うちのレーベル所属の快進のICHIGEKIというバンドとカップリングツアーをしたんですが、その関係でこっちに遊びに来てくれるようになったんですよ。

松金ザ☆メンテナンスさんはうちでレコーディングさせていただきました。

しかしこうやって見ると、レコーディングスタジオでもあり、リハーサルスタジオでもあり、それでいて人の交流も盛んな場所に感じられます。

Masato大きなスタジオではないですけど、スタッフにミュージシャンも多いし、面白い音楽をかけていたり、音楽の相談だったりも出来ると思いますので、ちょっと狛江は遠いかもしれませんが遊びに来ていただければと思います。

良い意味で下町の居酒屋のような。

松金そこはまさに目標ですね。

Masatoうちはロビーにいるだけでもいいんで、飲んだり食ったりしてるだけでもいいですよ(笑)。アットホームな感じで待っています!

もはや自分ん家(笑)。いやしかし本日は貴重なお話をありがとうございました。

松金&Masatoありがとうございました!

インタビュー&ライター 浅井陽(取材日 2014年5月)

インタビュー特集一覧(バックナンバー)

バンドメンバー募集のメンボネット ミュージックジョブネット
サウンドペディア
Studio Yellow Moon
二子玉川にあるMega Hyper Studioのボーカル・ナレーション録り専用のMAスタジオ。Pro Toolsと豊富なプラグイン、5.1chサラウンド対応で高品質な作品制作サポートしている。
Session Night
Mega Hyper Studioのロビーで行われているセッションライブ。
ABNORMALS
1998年結成のラウドロックバンド。ライブステージではタイトで疾走感溢れるリズムにパンキッシュなギターサウンドとパワフルなボーカルが躍動する。2014年までに6枚のオリジナルアルバムを発表。(DrumsのMasato氏はMHSのスタジオスタッフも務める)
カセットテープ
テープとリールがケースに収まった録音メディア。1970年代〜90年頃「コンパクトカセット」とよばれる、主に音声などを録音する手のひらサイズのメディアがあらゆる録音に活用された。日常の会話を録音する低価格なものから、高音質な音楽などを録音できるハイエンドなものなど様々な種類の商品が発売されていたが90年代以降、MD、CD-Rなどの登場で市場から姿を消した。アナログテープならではの温かみのある音が手軽に楽むことができ一部で根強い人気がある。
重ね録り
最初に楽器演奏をテープに録音しそのテープを再生しながら次の楽器やボーカルパートを録音する…という作業を全ての演奏が録音されるまで繰り返す録音方法。当然、録音を繰り返す度に音質はみるみる低下し、完成しても最初に録音したパートが聞き取れなくなっていることなどもしばしばあった。80年代初頭、テープレコーダーやコンパクトカセットが普及すると楽器演奏や歌をテープに重ね撮り録音する個人ミュージシャンが増え、宅録マニアとも呼ばれた。
MTR(カセットMTR)
当時(80年代初頭)、MTR(マルチトラックレコーダー)はプロ向けのとても高価なものであった。そのMTRをコンパクトカセットを使って4トラックの多重録音を実現した個人向けの自宅録音レコーダーが発売されると当時の個人ミュージシャンはこぞって入手した。ピンポンなどのテクニックは、アレンジやミュージシャンの音楽性そのものにも影響を与えたと言われる。
一発録り
通常のレコーディングでは、リズムパート、ギター、ボーカルなどが個別に納得のいくテイクが録音できるまで演奏を繰り返し、その一部を修正したりして完成させていく。これに対しライブさながらにバンドが同時に演奏して録音するスタイルを「一発録り」という。バンド演奏のグルーブ感をそのまま収録できるが、細部の修正などは難しいとされ、演奏の技術力が要求されるとされる。ロックの名盤と呼ばれるものにも一発録りの作品が多数ある。
ライブレコーディング
ライブやコンサートの演奏を録音すること。通常のレコーディング同様に、会場にMTRなどのレコーディング機材を持ち込んで各楽器パートを録音し、のちにミックスダウンする。ステージでライブパフォーマンスと、演奏面での完成度の両立が求められるためバンド・ミュージシャンの技量が問われる。
ザ☆メンテナンス
SEX MACHINEGUNS(セックス・マシンガンズ)のリーダーANCHANG率いるヘヴィメタルバンド。第五期SEX MACHINEGUNS活動休止後の2012年、ANCHANG(Vo,G)・SHINGO☆(B)・OYAKATA(G)・HIROTA(Dr)の4人で活動を開始。2013年にファーストアルバムを発表。
公式サイト
快進のICHIGEKI
2003年結成のロックバンド。テクニカルなヘヴィメタルサウンドをベースに、ファンキーなフレーズやキャッチなメロディとメッセージで完成度の高い独特の世界観を創りあげる。MHSのレーベルに所属。