音楽スタジオファイル Vol.65

上高井戸 VAMOS studio

VAMOS studio について
2009年、八幡山にオープンした1アーティスト1プログラムのプロ向けゲネプロ&リハーサルスタジオ。中央道高架下沿いで、ツアー車からの機材積み下ろしにも便利なロケーション。ロックアウト(11:00〜22:00)税別7万円、専用駐車場は5台分無料、ミーティングルーム&PAシステム無料のリーズナブル設定。コンサート・ライブイベントの音響照明、機材レンタルを行う株式会社ムーヴオンが運営。デジタルミキサーYAMAHA M7CL-48常設。
VAMOS studio お問い合わせ
VAMOS studio 公式サイト
杉並区上高井戸3-2-23 ルリテラスB1
TEL:03-6379-9654
受付時間:平日 11:00~19:00

音楽スタジオの中の人に話を聞いてみた〜 バモススタジオ 編

このコーナーは音楽スタジオでミュージシャンをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして、色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。

VAMOS studioマネージャー 高嶋洋平氏

本日は杉並区上高井戸にある「VAMOS studio」マネージャーの高嶋洋平さんにお話をお伺いします。まずはスタジオの紹介をおねがいします。

2009年2月にオープンしたゲネプロ&リハーサルスタジオです。52畳の1ルームを1アーティスト1プログラムで提供しています。他のお客さまを気にせず、ゆったりした環境でご利用いただけるのが特徴です。

首都高(4号線)の出口と隔離されている道路沿いで、車でも利用しやすそうな穴場的なロケーションですね。

都心からのアクセスも良好で、高架下の側道で2車線あって機材の搬入にも最適です。プライベート性が高く、隠れ家的な感じで使っていただいています。

一方で、周囲は住宅街でビル1Fには店舗もありますが、音問題は大丈夫ですか?

はい、ビルの上階は居住エリアですが、音の苦情を受けたことは一度もありません。レコーディングスタジオだった場所を受け継いでいるので防音は完璧です。音漏の心配はありません。

それでは、VAMOS studioオープンの経緯をおしえてください。

僕は2012年に入社したのですが、当社(株式会社ムーヴオン・1988年創業)は、PAや照明、機材レンタルなどを行う会社で、その仕事につながる事業として自社スタジオ運営を計画していたそうです。それで、この物件を買い取り、ゲネプロ専用のスタジオとして改装しました。

サウンド的にはどのような感じですか。

もともと録音向けに作られた部屋ですから、鳴りとしてはデッドな方向です。音全体がクリアに聴こえます。

ゲネプロの利用では機材持ち込みがメインとなると思いますが、VAMOS studio常設機材の特徴をおしえてください。

じつは今年から、ご利用いただいているアーティストたちからの要望を受けてデジタル卓を導入しました。それまでは、ずっとアナログ卓がメインでした。

時代にあわせて新しいものを導入していきたい派

これまでずっとアナログだったのはポリシーがあったのですか?

オーナーがアナログにこだわっていました。もちろん、アナログにはアナログの良さがありますが、アナログ卓が故障してしまったのを期にデジタル卓に交換しました。維持費の面でも大変だったという事もあります。

やはり、アナログミキサーはもう厳しいですか?

そうですね、デジタルミキサーならUSBメモリを突っ込めばすぐできるようなことも、アナログだとメモして手動で設定したり、故障したときの修理に時間がかかったり。お客さまを考慮するとデジタルに分があります。

高嶋さんとしてはデジタルミキサーのほうがよかった?

音質に関しては好みの問題だと思いますが、僕の個人的な意見としては、機材に限らず、その他、時代にあわせて新しいものを導入していきたい派です。

そのあたりは、高嶋さんが実際の現場をみていますからね。

これまでにあったものも、もちろん大切ですが、スタジオを良い方向に活性化させるためには、新しいエッセンス、変化を促すことも重要だと思います。

それではつづいて、高嶋さんのご出身、音楽との出会いをおしえてください。

東京池袋の出身です。出会いは小学校のときに、音楽鑑賞会でクラシックを聴いて感動したことですね。

今日のパンテラのTシャツからは想像もつきません。

まったくです(笑)。でも、クラシックが出発地点で、子どもの頃は指揮者になりたかったんですよ。同じ楽曲が指揮者によって、さまざまな表情に変化するのがおもしろくて。たとえば「運命」だったら、カラヤン・バージョンから入ってフルトヴェングラーまで、いろいろと聴き比べていました。

ということは、指揮者を目指していた?

そのつもりだったのですが、自分に「絶対音感」がないと気が付いたあたりから、少しずつ心が折れていきました(苦笑)。

好きなものがたくさんあって、それを全部やりたかった

楽器を始めたのはいつごろですか?

中学に入ってギターで弾き語りをはじめました。

高嶋さんの世代的にはどのあたりの音楽が流行っていた時代ですか?

今年57歳なので、その頃はニューミュージックやフォークが出てきた時代でした。ロックに興味を持つようになったのは高校に入ってからで、レッド・ツェッペリンなどのハードロックに傾倒していました。

やっとTシャツの路線に近づいてきましたね(笑)。それからロックの方向に?

いいえ、高校卒業後は多摩芸術学園(現・多摩美術大学)に進学して「芸能美術」を専攻しました。舞台系のデザインですね。

クラシックからロックギター、舞台美術と幅広いですね。

好きなものがたくさんあったので、それらを全部やりたくて、ほんとにいろんなことやりましたね。友だちのバンドがプロになったというので、ギターに関する技術サポートをするスタッフとして同行したりもしました。

そこから本格的に音楽の道に進んでいった?

そうですね、それが今でいう「ギターテック」の走りなのですが、そのうち、いろいろなところに呼ばれるようになりました。あるとき「これから凄いことになるバンドがいるから…」と、レコーディングに呼ばれて。それがメジャーデビュー前のX(X JAPAN)でした。

ええぇ!

BLUE BLOOD(1989年発売 Xのメジャー1stアルバム)のギターテックは僕が担当しました。それから、人気アーティストの現場に呼んでもらえるようになりました。作家として小泉今日子さんに楽曲提供したこともあって、当時なかなかの印税をいただきました。

Zeppクラスのライブリハから、アマチュアや学生さんまで

音楽業界も勢いがでてきた時期ですね。

そのころは、ブイブイでしたね(笑)。印税が入ったときは1年間ぐらい仕事をしなかった。すごい時代でしたね。その後、しばらくの音楽活動とともにレコーディングのギターテクニシャンもやりつつ、「バンドやろうぜ」という雑誌の編集の仕事もはじめました。

今度は編集、しかも当時のバンドマンならみんな知っていた「宝島バンドやろうぜ」ですか?

はい。実際に雑誌を作っている編集プロダクションで働いていた音楽仲間に手伝いとして誘われて、結局1994年から2004年に休刊するまでやっていました。それから、また現場に呼ばれたり、サウンドプロデュースをやったりしていたところ、2012年にオーナーからVAMOS に誘われて、現在に至ります。

最前線の現場で経験を積んでこられたのですね。くわしくお話いただきありがとうございました。それでは最後にVAMOS studioからのメッセージをおねがいします。

Zeppクラスのライブリハーサルに最適なスタジオで、プロの方がメインユーザーですが、アマチュアや学生さんの利用も大歓迎です。和太鼓、サンバの練習、さまざまな演奏団体の方にVAMOS studioをお使いいただきたいです。あと、駐車場も無料ですので制作費をトータルバジェットで算出するときも明朗ですよ。ご不明な点があれば、なんでもご相談ください。

車でのアクセス良好、ゲネプロスタジオならではの広い空間を、より多くの方に活用していただきたいですね。本日はありがとうございました。

インタビュー&ライター 浅井陽 BLOG / Twitter(取材日 2019年7月)

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杉並区高井戸と世田谷区八幡山の区境にある京王線の駅。新宿から約15分。線路をはさんだ南北に商店街(八栄会、商福会)、赤堤通りの東側は広大な病院敷地が広がる。環八通りや甲州街道、都道14号線、中央道などの幹線道路に囲まれた立地で、一本路地に入れば畑も点在する長閑な住宅街。
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中央自動車道と首都高4号新宿線の接続地点であり、関西・信州方面から都心への出入り口の一つ。環状八号線と交わる中の橋交差点は渋滞ゾーンである。なお、環八側(東京)から中央自動車道への入り口はないので、高速道路下の道路の交通量は少なく、周囲には住宅街が広がる。
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